ちまたで噂のFX。
結構儲けているという人もネットで見受けられるし、副業で収入を得る為に、挑戦してみようと思われた方も多いかとおもいます。
さぁやるぞ!と思い、FX会社のHPを見ると日本語とカタカナ英語混在の専門用語がずらりと並んでいて、何を言っているやら・・・。
そんな専門用語の一つとして良く見かける
「レバレッジ」
はて?
「申し込みページにはレバレッジコースを選択してください」
「実効レバレッジには気をつけて取引いただきますようお願いいたします」
レバレッジって確か25倍と聞いていたけど、実効レバレッジって、また違うレバレッジも存在するの?
本当にわかりにくい用語ばかりです。
簡単に解説すると、レバレッジコースというのは予め取れるレバレッジの最大値。
実効レバレッジとは、口座総資産における取引額の比率を示したもので常に変わります。
従って、両方とも、目的も利用用途も異なるのです。
このサイトで、実効レバレッジとレバレッジコースの違いをしっかり理解し、正しい知識を身につけましょう。
国内FX業者における主要なレバレッジコース選定例
A社 | B社 | C社 |
1倍、5倍、10倍、25倍の中から選択。口座開設後に任意のタイミングで変更可能 | 25倍として、特に複数の選択肢は無 | 1倍、5倍、10倍、25倍の中から選択だが、口座開設時の保有資産状況により制限あり。
資産がない場合はリスクの高い25倍のレバレッジコースの選択できない可能性あり |
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実効レバレッジとは?
レバレッジコースに関しては冒頭で簡単な表にまとめましたが、実効レバレッジとは取引最中の総資産に対する評価額の倍率となります。
したがって倍率が高いということはご自身の資産に対して非常に大きな額の取引をしているということになります。
また、口座開設時に設定したレバレッジ倍率値(レバレッジコースの設定倍率)に実効レバレッジ近づくとFX企業側が強制的に取引を終了させるもしくは警告通知が発生する場合があります。
つまりは、最大レバレッジが25倍コースで実効レバレッジが20倍は、危険水域という事です。
取引の健全性を図るバロメータの一つとお考えください。
実効 レバレッジの計算方法
現在、以下のような口座で取引を執行中としましょう。
取引時口座状況
口座残高 | 110,000円 |
取引通貨ペア | USD/JPY |
取引時価格 | 100円 |
取引通貨枚数 | 1万通貨 |
取引後含益 | マイナス10,000円 |
取引状況時の実効レバレッジについて、以下の計算式で求めることができます。
実効レバレッジ = ポジション評価額[取引数量X現在レート]÷[有効証拠金(資金合計+評価損益)]
それでは、上記の表の数字をこの計算式に当てはめて見ましょう。
実効レバレッジ = X
X = (10,000 × 100) / (110,000 -10,000)
X = 1,00,000 / 100,000
X = 10
つまりは、実効レバレッジは
10倍
という事になります。
基本的に、FXの管理画面に実効レバレッジが表示されるので、この計算式は覚えなくても、問題はありません。
実効レバレッジは、こんな感じの計算になっていますよ~っぐらいを頭の片隅に置いておいて貰えればと思います。
取引では、実効レバレッジを確認して何を注意すれば良いのか?
実効レバレッジは、ロスカットや追証を避ける為に必要なバロメーターとなります。
実効レバレッジはトレード最中、常に変動します。
損失が膨らんだり、口座残高から出金したりして、実効レバレッジが上がってきた段階で、早めに入金やポジション整理を考えた方が良いでしょう。
実効レバレッジが上がってしまった状況とは、口座資金に余裕がなくなってきていることを意味してます。
この状態を継続した場合最悪は強制ロスカットと追証を求められる恐れもあります。
逆に、実効レバレッジがさがっている状況とは、その取引が順調に利益を生み出していることであり、口座残高次第では更に追加取引も可能ということになります。
実効レバレッジが25倍を超える場合とその理由
取引をおこなっている過程で実効レバレッジが25倍を超えてしまうことがあります。
契約時に最大レバレッジを25倍として口座を解説したのになぜこうなるのでしょうか。
これには、証拠金維持率が関係しているのです。証拠金維持率は多くの国内FX業者においては100%から50%と決めているところが多いです。
たとえば、証拠金維持率が100%を採用している業者での取引なら実効レバレッジが25%になると同時に証拠金維持率も100%となりこれ以上の損失拡大となった場合強制ロスカットが執行されるはずです。
でも証拠金維持率として50%を採用している業者で取引をしていると、実効レバレッジが25%をこえる、そして証拠金維持率が100%を切っても強制ロスカットは発生しません。
証拠金維持率が50%を下回らずに、再度上昇トレンドとなればあなたの口座はロスカットなく、場合によっては含み益をもつここともありえます。
もちろん、仮に証拠金維持率が50%を下回った場合は強制ロスカットとなり、場合によっては追証の入金請求が取引会社から請求される場合も考えられます。
なお、証拠金維持率100%を採用の業者においてもロスカット時に追証請求される場合があります。
上記のような場合はレバレッジコースで25倍指定していても、実効レバレッジが25倍以上となる場合があるのです。
証拠金維持率50%口座の場合
レバレッジコース | 25倍 |
証拠金維持率 | 50% |
強制ロスカット条件 | 含み損5万円を超えると発生 |
証拠金維持率100%口座の場合
レバレッジコース | 25倍 |
証拠金維持率 | 100% |
強制ロスカット条件 | 含み損5万円を超えると発生 |
もっともこのような状況はできる限り遭遇しないよう取引は慎重に行ってください。
おそらくこのような状況は口座資金余裕がほとんど無くちょっとした価格変動で一瞬にして強制ロスカット、場合によっては追証請求となるような状況なのです。
ポジションを閉じて冷静になった上で仕切り直してください。
まとめ
この記事では、実効レバレッジとレバレッジコースの違いについて書かせて貰いました。
実効レバレッジの理解は深まったでしょうか?
実効レバレッジとは、取引最中の口座総資産に対する取引中の現評価額の倍率(比率)であり、この値は通常取引においてはレバレッジコースで設定したレバレッジ倍率よりかなり小さいはずです。
もし、実効レバレッジがぐんぐん高くなっているようでしたら改めて現在のポジションを見直すか、口座への追加投資を検討ください。
実効レバレッジの高騰をそのまま放置しておくと、強制ロスカットの危険性も高まります。
レバレッジ25倍なら、実効レバレッジは常時10倍台で取引できるよう取引枚数を管理し、くれぐれも1回の取引で強制ロスカットを受ける事は避けましょう。
予め1日または1回の取引あたりの最大損失額を決めておき、必ずこのルールを徹底してください。
連続して10回〜20回負け続けても口座残高に余裕残っているぐらいがおすすめです。
具体的には、口座残高の1~3%を一日の損失限度とルール化することが推奨されています。
再起不要の強制ロスカットつまり退場とならない限り、かならず挽回のチャンスはおとずれます。
以下に「レバレッジコース」と「実効レバレッジ」の比較を表にまとめました。
目的 | 利用用途 | |
レバレッジコース | 口座開設時、ポジション保有開始前に業者間と合意する許容リスク限度。 | 業者とのリスク許容限度における合意事項。 |
実効レバレッジ | 取引中の現ポジションに関して、口座総資産に対するリスクレベルバロメータ | 現在執行中取引評価額に関する、自身の口座残高に対したリスク検知。 |